カノンは、
「もしもし、聞こえますか?言語が通じますか?」
とマルチ通信で未確認飛行物体に声をかける。
すると、
「通じます」
と答えが返ってきた。
カノンはすかさず、
「私の名前はカノン・アナリーゼ・メロディアスと言います。現界(げんかい)という宇宙世界にあるセカンド・アースという星の出身で、メロディアス王国の第七王女です。あなたはどこのどなた様でしょうか?よろしければ教えていただけませんか?」
と言った。
相手は、
「私は沖椰子 ゆのあ(おきやし ゆのあ)と言います。ひょっとして表歴史(おもてれきし)の方ですか?私、裏歴史(うられきし)の者です。【ゆのあ】とおよびください」
と返ってきた。
カノンは、
「わかりました【ゆのあ】さん。では、私の事も【カノン】とおよびください。すみません、【表歴史】と【裏歴史】というのはいったい……?」
と聞き返した。
【ゆのあ】は、
「あ、そうですね、表の方はあまり意識されてないのですよね。実は現界と呼ばれる宇宙世界は表の歴史と裏の歴史が存在するのです。この二つの歴史は本来交わる事は無いのですが、ある存在を介して表と裏の歴史がつながってしまったのです」
と言った。
ますますわからない。
「ある存在?」(カノン)
「あなたもこのトルムドア・ワールドに来ているのであればわかると思いますが、クアンスティータという名前です」(【ゆのあ】)
「え、くーちゃん?」(カノン)
「くーちゃんと呼ぶという事はかなり親しいのですね?そうです。クアンスティータと一部の例外だけが、表と裏の歴史に共通する存在なのです。元々、クアンスティータとは裏の歴史の存在でしたが、あまりにも大きな力のために、その力が表の歴史にも漏れ出して……」(【ゆのあ】)
と言っていた。
カノンが聞いていた話とずいぶん違うようだ。
【ゆのあ】の言っていた話をまとめると、現界の表の歴史とは全く交わらない裏の歴史というのがあって、その中にもクアンスティータは存在する。
そのクアンスティータの関係者も表の歴史とは異なる存在らしい。
クアンスティータという存在がさらなる広がりを見せているという事なのだろう。
【ゆのあ】はカノン達の居た現界からすると裏歴史という所の出身であり、裏歴史もまた、表の歴史と平行して、クアンスティータが誕生したという事になっているらしい。
そして、【ゆのあ】もまた、裏の歴史でカノンと同様に認められ、トルムドア・ワールドに招待されたという事らしい。
カノンのケースとはまた別の事情の様だが。
どういった事情があるにしても、カノンとは同じトルムドア・ワールドでの異邦人という事になる。
旅は道連れ世は情けじゃないが、これも何かの縁。
一緒に行動しませんか?と声をかけてみた。
すると、【ゆのあ】は少し考え――
「そうですね。よろしくお願いします」
と言ってきた。
まだ、【ゆのあ】の立場などもはっきりと聞いていない。
道すがら、少しずつ聞いて見ようと思うのだった。
「もしもし、聞こえますか?言語が通じますか?」
とマルチ通信で未確認飛行物体に声をかける。
すると、
「通じます」
と答えが返ってきた。
カノンはすかさず、
「私の名前はカノン・アナリーゼ・メロディアスと言います。現界(げんかい)という宇宙世界にあるセカンド・アースという星の出身で、メロディアス王国の第七王女です。あなたはどこのどなた様でしょうか?よろしければ教えていただけませんか?」
と言った。
相手は、
「私は沖椰子 ゆのあ(おきやし ゆのあ)と言います。ひょっとして表歴史(おもてれきし)の方ですか?私、裏歴史(うられきし)の者です。【ゆのあ】とおよびください」
と返ってきた。
カノンは、
「わかりました【ゆのあ】さん。では、私の事も【カノン】とおよびください。すみません、【表歴史】と【裏歴史】というのはいったい……?」
と聞き返した。
【ゆのあ】は、
「あ、そうですね、表の方はあまり意識されてないのですよね。実は現界と呼ばれる宇宙世界は表の歴史と裏の歴史が存在するのです。この二つの歴史は本来交わる事は無いのですが、ある存在を介して表と裏の歴史がつながってしまったのです」
と言った。
ますますわからない。
「ある存在?」(カノン)
「あなたもこのトルムドア・ワールドに来ているのであればわかると思いますが、クアンスティータという名前です」(【ゆのあ】)
「え、くーちゃん?」(カノン)
「くーちゃんと呼ぶという事はかなり親しいのですね?そうです。クアンスティータと一部の例外だけが、表と裏の歴史に共通する存在なのです。元々、クアンスティータとは裏の歴史の存在でしたが、あまりにも大きな力のために、その力が表の歴史にも漏れ出して……」(【ゆのあ】)
と言っていた。
カノンが聞いていた話とずいぶん違うようだ。
【ゆのあ】の言っていた話をまとめると、現界の表の歴史とは全く交わらない裏の歴史というのがあって、その中にもクアンスティータは存在する。
そのクアンスティータの関係者も表の歴史とは異なる存在らしい。
クアンスティータという存在がさらなる広がりを見せているという事なのだろう。
【ゆのあ】はカノン達の居た現界からすると裏歴史という所の出身であり、裏歴史もまた、表の歴史と平行して、クアンスティータが誕生したという事になっているらしい。
そして、【ゆのあ】もまた、裏の歴史でカノンと同様に認められ、トルムドア・ワールドに招待されたという事らしい。
カノンのケースとはまた別の事情の様だが。
どういった事情があるにしても、カノンとは同じトルムドア・ワールドでの異邦人という事になる。
旅は道連れ世は情けじゃないが、これも何かの縁。
一緒に行動しませんか?と声をかけてみた。
すると、【ゆのあ】は少し考え――
「そうですね。よろしくお願いします」
と言ってきた。
まだ、【ゆのあ】の立場などもはっきりと聞いていない。
道すがら、少しずつ聞いて見ようと思うのだった。