01 カノンの状況


 カノン・アナリーゼ・メロディアスは現在、ついに誕生してしまった最強の化獣、クアンスティータの第一側体、クアンスティータ・トルムドアが所有する宇宙世界、トルムドア・ワールドに連れて来られている。
 惑星アクアの冒険で一緒だったパストやシアン、七英雄達とは1人、はぐれてしまっている。
 今までは彼ら彼女らのさりげない助けがあったからこそ、カノンは交渉という無茶な手段でもやってこれた。
 だが、これからは、トルムドア・ワールドに一人で挑まねばならない。
 それに、カノンは全くの一人という訳では無い。
 【カノンママ】と彼女を慕う、(クアンスティータ・)トルムドアによって、無くしていたぬいぐるみ、まめぽんを持ってきてもらい、命まで与えてもらったし、カノンの芸能活動の範囲を極端に伸ばしてくれるハーフバーチャルボディ【クァノン】もプレゼントしてもらった。
 カノンはトルムドアから、トルムドア・ワールドの事も含めていろいろと多くの情報を得た。
 その内の一つとして、他のクアンスティータの側体ともこのトルムドア・ワールド内でコンタクトが取れるという事がわかった。
 それを知ってから、カノンはクアンスティータの意思を統一するためにも他の側体とも会おうと決意した。
 それは、危険な道でもある。
 なぜならば、トルムドアはカノンを気に入ってくれたが、他の側体もカノンを気に入っているとは限らない。
 クアンスティータとはバラバラの意思を持つ複数の体を持つ化獣だからだ。
 だが、カノンの決意はかたい。
 早速、【クァノン】を使って、現界(げんかい)という宇宙世界に置いてきた忘れ物を取ってきてもらったのだ。
 もちろん、その決意を実現させるために必要な忘れ物をだ。
 その途中で、カノンは【クァノン】の歌を通じて、離れていた仲間達に自分の安全を伝える事も出来た。
 仲間達には惑星アクアなどにさらわれた友人達の捜索をお願いするとして、カノンはクアンスティータと正面から向き合う事を決意した。
 他の側体との交流の妨げになる恐れもあるので、この旅にトルムドアは連れて行けない。
 目指すは17の側体との【コンタクト・ポイント】だ。