まずは、自己紹介からだ。
 カノンは自身の生い立ちやこれまでの冒険について話して聞かせた。
 惑星アクアでの冒険ももちろん入っている。
 カノンは、無言歌により、何とか、惑星アクアの住民達の心を一つにまとめる事が出来た事なども謙遜しつつ、話した。
 それを聞いた、美架は、
「ふぅん……無言歌も出来るんだ?だったら、【奉崇歌(ほうすうか)】も出来るんじゃない?」
 と言った。
 カノンは、
「【奉崇歌】?って?」
 と聞き返した。
 初めて聞く単語だったからだ。
 美架は、
「人間は声に出して歌わないとダメだと思っていたから、無理だと思っていたんだけど、無言歌――つまり、歌わなくても伝わったんでしょ?なら、次の段階としてあるのが奉崇歌だよ」
 と言った。
 その説明では解らないので、カノンは、
「あの……良かったら、その奉崇歌について説明してもらっても良いかな?」
 と再度聞き直した。
 カノンもこれまで冒険をしてきたが、まだまだ、満足行く成長をしたとは言えない。
 力不足により、涙した事も数多くあった。
 だからこそ、成長出来る機会があれば、どんどん成長していきたいと思っていた。
 自身の成長が仲間達を助ける事にも繋がるのだから。
 そのための情報なら得られるというのであればではあるが、知りたいと思うカノンだった。
 とは言っても、交渉術というのは対等の条件を提示して初めて成立する。
 なので、これは交渉というよりはお願いと言った感じだった。
 だが、美架は快く引き受けてくれた。
 トルムドアも楽しそうに見ている。
 トルムドアもオーケーという事のようだ。
 このトルムドア・ワールドではクアンスティータ・トルムドアが絶対の存在となる。
 つまり、トルムドアから許可を得たという事はトルムドア・ワールド全体での許可を得る事と同じ意味だった。
 美架は説明を始める。