クアンスティータを調べていけば、いくほど、色んな事が発見され、さらに説明出来ない事が色々と出てくるので、新しい言葉や定義などを考え出して当てはめていかねばならない。
 広大な宇宙空間そのもの――カノンは当初、そう位置づけていた。
 だが、調べて行けばその宇宙空間をも遙かに凌駕する力をクアンスティータは持っている事が解った。
 調べていけば調べていく程、謎が増えてくる不思議な存在、クアンスティータ――
 その内の一核が目の前にいる。
 側体でも今のカノンのレベルでは、一瞬にして消されてもおかしくないパワーを持っている。
 全ての存在がその誕生を恐れていたとされる化獣――
 その化獣が何故か自分とそっくりな容姿をしている。
 何故、自分なのか?
 そこが解らなかった。
 何故、自分の容姿が選ばれたのか?
 聞きたいことは他にも山ほどある。
 だが、聞いて答えてくれるものなのか?
 天才的頭脳を持つカノンであっても頭が混乱する。
 さっぱり解らない。
 解っているのはこのクアンスティータ・トルムドアはカノンに対して敵意が無いという事だ。
 それは、カノンが生きていることが何よりの証拠だ。
 敵意が有れば、カノンは既に消滅していてもおかしくはない。

 自分がどうしたらいいのか全くまとまらずに居たカノンにクアンスティータ・トルムドアは一つ一つ質問に答えてくれるような姿勢を示した。
「このトルムドア・ワールドはねカノンママ、夢の宇宙世界なの。人間も夢って見るでしょ。存在が見る夢とリンクしている宇宙世界なんだぁ。全てのクアンスティータの宇宙世界の基本になる宇宙世界なんだよぉ~。宇宙世界はカノンママにも一つもらってもらおうと思っているんだぁ~」
「それは、どういう事なのかな?」
「カノンママには第七本体を眠らせるっていう大事なお役目があるの。だから、最強の側体、第十七側体クアンスティータ・オムニテンポスの力を受け取って欲しいんだ。それでね、それでね、【テレメ・デ・ディア】を作って欲しいんだ~」
 嬉しそうに話すトルムドア。
 だが、トルムドアの言っている意味が全くわからない。
 クアンスティータ・オムニテンポス?【テレメ・デ・ディア】?第七本体を眠らせる?――突然出てきた単語にカノンは混乱する。
 深呼吸をして、何とか冷静にその言葉を分析する。
 第七本体とは恐らく、クアンスティータの七番目の本体の事を指すのだろう。
 今は第一本体が産まれたばかり――だとすると、まだ先の話になる。
 クアンスティータは七つの本体と17の側体で1つの存在という事になっている。
 本体の最強は七番目、側体の最強は17番目という事になっている。
 それは、神話の時代、怪物ファーブラ・フィクタがそう予言したとされている事でもある。
 第十七側体クアンスティータ・オムニテンポスとは言葉通り、側体最強のクアンスティータという事になる。
 それが、何故、カノンと関係あるのかは全くわからない。