【ヴィホヂット】がチェックしている【アイリーン】は六つの食材を順番に吸収していっている。
 【アイリーン】としてもこの星に来て初めて吸収する存在とあって、大分苦戦しているようだ。
 七大属性原素についてはトップ選手にも引けを取らない彼女も六大特殊属性原素の癖の強い特性には悪戦苦闘しているようだった。
 それもそのはず、六大特殊属性原素は現界においては本来存在しないはずの原素なのだから。
 かなり頑張っていたのだが、【変】原素6体、【幻】原素3体、【外】原素1体、【他】原素2体、【奇】原素7体、【妙】原素9体を取り込んだ時点で食材をはき出してしまった。
 体が拒絶反応を示し、出してしまったのだ。
 本戦への最低出場体数は六大特殊属性原素をそれぞれ10体以上と決められている。
 この時点で、【アイリーン】の脱落が決まってしまったのだ。
 本戦で活躍するトップ吸収姫ともなれば、代表戦最終決戦では最低原素でも10000体以上は吸収しているポテンシャルを発揮していた。
 つまり、【アイリーン】は本戦では全く、通用しないという烙印が押されてしまった事になるのだ。
 10体にも満たないのでは惨敗も良いところだ。
 ショックを隠せない【アイリーン】に大会の司会者の容赦ない言葉が浴びせる。
「【アイリーン】選手。ここで脱落ですね。六大特殊属性原素全ての食材に対して、10体以下という無残な結果になりました。七大属性原素の食べっぷりを見る限りでは将来を期待された選手だっただけに残念です。これから地方選手としてやっていくことになると思うのですが……」
 と言った時、【アイリーン】は、
「あ、いえ……、残念ながら吸収姫としての夢は諦めざるを得ないので、もう一つの夢である最大神殿の神姫巫女(かみひめみこ)を目指そうかと……」
 と答えた。
 すると司会者は、
「おっと、最大神殿の神姫巫女と来ました。これは驚きです。という事は一から修行をするという事ですか?」
 と言い、【アイリーン】は、
「あ、はい。六大特殊属性原素の最大神殿の神姫巫女は体質的に無理みたいですので、七大属性原素の最大神殿の神姫巫女ならば、私にも可能かと……」
 と言った。