パァンッ
 とほっぺを叩き、気合いを入れると、
「痛たたた……そう言えば、準決勝でほっぺを……」
 と痛がった。
 【クインスティータ】は、
「何をバカな事をしてらっしゃるの?良いからとっとと行って決着をつけてらっしゃい」
 と言った。
 タティーは、
「は、はいぃ……」
 と力なく頷き、出て行こうとすると、
「気合いが足りない。しゃきっとしなさい、しゃきっと」
 と【クインスティータ】に怒られてしまった。
 今度はどんな苦しい戦いになるのかと思って出たのだが、決着はあっさりとついた。
 タティーが拍子抜けするくらいにあっさりと。
 どうやら、【ゆとりん】選手の準決勝の試合が壮絶で、満身創痍(まんしんそうい)で勝利していたらしい。
 タティーがほっぺを負傷したようにまた、【ゆとりん】選手も負傷していたのだ。
 決勝戦は無理だと言われていたらしいが、それでもレイヤーとして、決勝戦用のコスチュームを着て選手紹介を受けたいと主張したらしい。
 見上げたレイヤー根性である。
 見習いたいくらいだ。
 【ゆとりん】選手が決勝での試合が不可能という事になり、タティーの不戦勝での優勝が決まったのだった。
 タティーは、いつもの、
「勝ったの?……私勝っちゃったの?」
 という台詞を勝利者インタビューで残した。