さっきも【リーチェニー】が【片手間】という言葉に僅かな嫌悪感を持ったと判断した【ヴィホヂット】は舌の根も乾かない内に真剣路線で話を進めていた。
 【リーチェニー】はファンを疑ってはいけないという思い込みから、だんだんと丸め込まれて行く。
 一時間後には、
「わかりました。【ヴィホヂット】さんの真剣な気持ち、私も真剣に考えさせていただきます」
 と言っていた。
 【ヴィホヂット】は、
(しめた。籠絡完了ね……)
 とほくそ笑んでいたが、それを【リーチェニー】には見せない。
 こうして、忠実なしもべをまた一人、増やして行くのだった。
 【リーチェニー】はまだ悪役というタイプではない。