【ヴィホヂット】は【リーチェニー】の負担にならない様にと言ったつもりだったのだが、真剣にやっている彼女にとっては遊びと本気の区別がついていない半端者がやっているのではないのか?と思ってしまったのだ。
 だから、やる気になれなかった。
 だが、ファンですと言って近づいて来た【ヴィホヂット】を無碍(むげ)には出来なかった。
 プロのコスプレイヤーはお客様が居てこそ成り立つ職業でもある。
 【ヴィホヂット】はそんな【リーチェニー】の弱みにつけ込んで勧誘してきているのだった。
 とことん悪知恵の働く女である。
 【リーチェニー】は、
「あのね、【ヴィホヂット】さん。遊びと思われるかも知れないけど、私、真剣に考えているの」
 と言うと、【ヴィホヂット】は、
「そう……真剣に遊んでいるのね……わかったわ」
 と言った。