「果生 戒夢(かにゅう かいむ)だな……」
 迷い込んだ影に語りかける声。
 それに呼応するかのように複数の息づかいが聞こえる。
 果生 戒夢――地球にすむ男。
 ただの人間だった男である。
 戒夢は声を無視してただひたすら歩いていく
「無駄だ。ここは我々が作り出した異空間。いかに、貴様とて、抜けられはせん」
「貴様に生きていられては迷惑な方がいるんでな」
「お前には消えてもらいたいって話だ」
 声の主達は異能賢者という組織のヒットマンだった。
 組織の命令で目に余る行動を取る戒夢の始末に乗り出したのだ。
 むろん、組織はここに来ている16名のヒットマン達との連絡を絶っている。
 戒夢は恐ろしい男。
 万が一にでも、組織に被害が被らないように最善の注意を払っている。
 ヒットマン達はそれぞれが、恐ろしい異能の持ち主だ。
 この16名がいれば、国の一つや二つ、簡単に滅ぼせる。