なすすべ無し。
 神御様が2柱いても、魔女ナァニと王獣の戦力には遠く及ばない。
 化獣は複数の神御と悪空魔が協力してようやく勝てたレベル。
 その化獣と同等の力を持っていると言われている王獣に勝てる保証は全くない。
 そもそも、王獣の方が数が多いのだ。
 戦力分析をするまでもない。
 絶体絶命――そんな言葉がよぎるが不思議と少し余裕がある気がする。
 クアンスティータ――その全く別物の化獣の誕生を感じたという事はそれだけ感覚がおかしくなるという事かも知れない。
 こんなどうしようもない状況でもクアンスティータと比べれば遙かにましと思えてしまうのが、なんとも不思議と笑えてくる。
 自分達でも気づかない内に笑っていたようだ。
 が、この笑いが、魔女ナァニを警戒させたようだ。
 つまり、好転したという事になる。
 魔女ナァニは、
「その余裕――どうやら、作り笑いではないようだ。何故だ?」
 と問いかける。