どうせ、第一階層に行っても大した芽は出ないだろうと予想出来た。
 何より、今のキャリア達にとっては単なる通行の邪魔者に過ぎない。
 こういう連中にどいてと言っても引かないだろう。
 どかぬと言うのならどかすまで。
 キャリア達の考えはそうだった。
 キャリア達は戦闘準備に入る。
 だが、戦闘にはならなかった。
 巨大ブラックホール前で邪魔をしていた自称強者達はより強い存在――封凶岩の【古都百合】の呪力を感じ、勝手に退散したのだ。
 退散した連中と【古都百合】とでは所詮、役者が違うというような状況だった。
 戦う事なく済んだのは良いことだが、肩すかしを食らったような気分だった。
 こうして、主立った激しい戦闘も無く、無事に冥界の表層階層を突破するのだった。
 巨大ブラックホールに入り、次は第一階層の宇宙空間だ。