そこで、【ゲートキーパー】が紹介するのは入り口に最も近い位置にある【世界役所(せかいやくしょ)】だ。
 ぴくりも例に漏れず、【世界役所】を紹介されて訪れたのだ。
 【世界役所】に所員には【ゲートキーパー】から訪れる【遺伝子パーソン】の特徴があらかじめ伝えられる。
 所員が把握した時点で、【遺伝子パーソン】は入り口から【世界役所】に通される。
 ぴくりの場合、【世界役所】の所員が把握した特徴は【変な名前】という事で通ったのだ。
「変な名前じゃないですよぉ。立派なぴくりだけのオリジナルネームです」
「そーか、そーか、悪かったよ。俺が悪かった。俺は、【世界役所】の所員、【ボーダー】だ。俺はいつもボーダーの服ばかり好んで着るからそう呼ばれている。ねーちゃんが、この世界を出る時はこの【世界役所】で手続き取ってくれ。担当は別に俺じゃなくてもかまわねぇけどな」
「了解です」
「じゃあ、手短にこの世界の説明すっから、メモ取るなりなんなりしてくれや」
「わかりました」
 こうして、【世界役所】の所員、【ボーダー】から、ぴくりは世界説明を受けた。