第一章 仮想世界イミ


01 仮想世界イミへようこそ

「こんにちはぁ~、ぴくり・とーなです。よろしくおねがいしまぁ~す」
「おぉ、変な名前のねーちゃんか、この世界、初めてなんだってな」
 ぴくり・とーな、15才。
 彼女は【仮想世界イミ】№107の世界に来ていた。
 理由は彼女の名前の【とーな】の由来と同じ107番目の世界だからだ。
 彼女は性格的に縁というのを大切にする。
 名前もPQRI107という自分に割り当てられた名称から【ぴくり・とーな】と名乗ったし、仮想世界の選択も107と言う数字を選んだ。
 だから、この世界が気に入ったという訳ではなく、自分の番号と同じ番号の世界を選択したというのが正解だった。
 そのため、彼女はこの世界がどんな世界だか、解らないで訪れている。
 彼女に限らず、【遺伝子パーソン】と呼ばれる人間になる前の状態の生命体の中には何も世界を理解せずに、世界選択をする者も少なからずいる。
 その場合は大抵、世界の入り口に居る【ゲートキーパー】達に、今後の行動のヒントをもらおうとする。
 でも、【ゲートキーパー】は世界の入り口を守護するのが目的なので、質問事項は受け付けていない。