自分の力では真相までたどり着けそうも無いから、他人を利用しようとしている。
 汚い大人になってしまった。
 我ながら反吐が出る。
 真実を見ることが出来る彼女であれば、この薄汚い考えは筒抜けだろう。
 だが、それでもなお、かたきを討って欲しい。
 力があるのなら、力を示して欲しい。
 わがままなのはわかっている。
 だが、それでも――
 そんな事を考えながら黙っていた隆三の表情は曇っていた。
 苦悶し、ゆがんでいた。
 これでは、真実を見るまでもなく、バレバレだ。
 だが、それを全て知っての上で、結羽は
「……お兄さんも苦しんだんですね……私もです。……小夜ちゃんが居なくなってずっと。……ご家族のお兄さんと比べたらたいしたことないかも知れませんがそれでも苦しかった。……私もこのままじゃ嫌です。何か動きたいです。……紹介してください。私も戦いたい……」
 と言いながら涙した。