02 【パンドラ】シャドウ


 榮一郎達は、ビスクドール誕生の残念な報告を聞かねばならなかった。
 またしても3つのビスクドール出現。
 聞きたくないが聞かねばならなかった。
 3つとも里桜のスカウトに浮かれていた榮一郎達とは離れた担当地区で活動していたチームが取り扱っていた事件のようだ。
 まずは、5つ目のビスクドール誕生となってしまった【パンドラ】事件についてだ。
 この呪いは【パンドラ】シャドウ――つまり、影に関する呪いだった。
 これは被害者というよりは加害者がこの呪いに関わっていた。
 とある山の六合目に【パンドラ】の岩と呼ばれている場所があった。
 その【パンドラ】の岩で出来た影に呪い殺したい相手を強く念じながら、踏む。
 踏み込んだ足は一切上げずに引きずりながら四合目にある【パンドラ】の穴と呼ばれるところまで進み踏み込んだ足を穴に突っ込む。
 すると、呪う対象者が不慮の事故で死亡するという呪いだった。
 これは山の中であるし、単純に六合目から足を引きずりながら四合目まで降りるのは至難の業と言える。