現に、【パンドラ】ジュースを飲んで犯罪を犯した8人の素性を調べて見ると元々素行が悪かったり、大きな鬱憤がたまっていそうな生活をしている事が見て取れた。
 不満は誰にでもあるものだが、実際に犯罪を犯す様になる者は全体の人数からすると少ない。
 多少な悪事であれば、だれでも考えるだろうが、それが殺人にまでなってしまうような考えに至るものは少ない。
 飲んだ人間任せの呪い。
 だからこそ、始末が悪かった。
 呪いを解けば、飲んだ者が改心するかというと違うという事になるからだ。
 放っておいてもいつかは犯罪を犯す。
 そういう人間が前借りするかのように犯罪を犯す。
 ただ、それだけなのだ。
 相手が呪いであれば、榮一郎達でも対処出来る。
 だが、それが犯罪者であるのであれば、意味が変わってくる。
 呪いを解けても、それが殺人鬼だった場合は、榮一郎が襲われてもおかしくないのだ。
 悪意は【パンドラ】だけじゃ無い。
 他にも悪意、殺意は存在するという事だ。
 行動の仕方次第で、他の意味での危険もあり得るのだ。
 榮一郎は慎重に行動する。