その事からも早急に対処しなくてはならないと推測出来た。
 怪しいのは十分承知しているのに証拠がないから、計画を阻止する事が出来ない。
 榮一郎はこの件を今回担当することになった。
 呪いの分析を始める。
 まず、この呪いは被害者が【パンドラ】ジュースを飲んだ者では無いという事だ。
 性格が変わってしまったという点から考えると被害者と言えなくも無いが、実際問題としては加害者側になってしまうという点では、通常の【パンドラ】の呪いと違ったタイプの呪いと言えるだろう。
 間接的な呪いとでも言うべきなのか?
 だが、加害者となってしまった者もその後の人生が大きく閉ざされてしまうことになる。
 不幸になる者を同時に二人以上出してしまうという事を考えると非常に厄介な呪いと言えるだろう。
 成分分析をしても何も怪しいところが検出出来なかったところを考えると、怪しいのはジュースそのものというよりも、むしろジュースを入れている缶に問題があると推測出来る。
 だが、缶自体にクレームをつけるのは難しい。
 ジュースの中味にならば、お腹を壊したなどの理由で立ち入り調査を入れてもらうきっかけなどを作ることも可能だろうが、缶であれば、話は変わる。
 缶で口を切ったとかそういう事でとも考えられるが、例え、缶自体を変えられても呪いの要素を取り除かなければ同じ事になる。
 新しい缶でも同じ処理をしてくるだろう。