なので、行方不明の少女として【梶田 紀子】という女の子が居なくなっていたという事を知るよしもなかった。
 この【パンドラ】の名前は連鎖の【パンドラ】と言う。
 行方不明となった女の子の名前を名乗って、【パンドラ】として、新たなターゲットとなる女の子の友達になる。
 ターゲットとなるのはひとりぼっちの女の子ばかりだった。
 【梶田 紀子】は9人目の行方不明者の名前だった。
 温は10人目の行方不明者として狙われたのだ。
 この【パンドラ】の呪いは13人目が行方不明となった時点で成就する。
 呪いの力としては、【パンドラ】ランナーとそれほど大差ないほど弱いものではあるのだが、ターゲットと一対一で対応しているのと非常に小さな力のため、隠密性が高く、見つかりにくい【パンドラ】と言えた。
 犠牲者が9人目まで進んでいるのはそういった存在感の希薄さが招いていた事でもある。
 弱すぎて対策チームが気づかないのだ。
 現に、10人目の被害者である温のところに被害があった時点で、この【パンドラ】の呪いに気づいている対策チームのメンバーは一人も居なかった。
 このままでは、ひっそりと呪いが成就してしまう。
 最低でも13人目の被害者を出す前に発見しなくてはならない呪いでもあった。
 この呪いは、行方不明の友達と13日間友達で毎日あっていると被害者は次の行方不明者となる。