02 パーマの少女


 俊征が和毅に取り憑いているポニーテールの少女を追っていた頃、玲於奈と香月の親友コンビは石田 成安(いしだ なりやす)という少年をサポートしようとしていた。
 成安もまた、和毅と同様に【パンドラ】ランナーに魅入られた一人だった。
 成安に憑いている【パンドラ】ランナーは通称パーマの少女だった。
 軽くウェーブのかかったパーマ姿の少女――それが成安に取り憑いていた。
 どうやら、心理的に被害者の好みのタイプの姿に形を変える呪いであるらしい。
 つまり、成安の好みの女性はパーマをかけた女性という事になる。
 成安の性格は和毅と違い、人見知りとかはせずに、人なつっこく話しかけたりするタイプと言えた。
 だが、パーマの少女もまた、早朝に現れ、【PANDORA】の文字をなぞっていった。
 ただ、成安はあまりおつむの方がよろしく無く、【PANDORA】のスペルを知らなかった。
 なので、何か文字をなぞっているような気がしてもそれが【PANDORA】だとは全く気づかなかった。
 それに対応するためか、パーマの少女は和毅の時よりも早く、成安に声をかけていた。
「一緒に走らない?」
 と。