四つ目の【パンドラ】の呪いの名前は、【パンドラ】の彫刻だった。
 【パンドラ】と名付けられた女性の像――それが、四つ目の呪いの成就を引き起こした原因となった。
 もちろん、この【パンドラ】の彫刻の制作者は不明だ。
 【パンドラ】の彫刻は13体あり、犠牲者の数も13人という事になる。
 そういう意味では、榮一郎の関わった3つ目の呪い、【パンドラ】タトゥーと同じ犠牲者の数と言えた。
 やはり、この【パンドラ】の彫刻も怪しい魅力を醸し出していたらしい。
 呪いの成就と共に、【パンドラ】の彫刻は4体目のビスクドールに回収されて今は無いらしいが。
 彫刻なので舞台は美術館などではと思われがちだが、違っていた。
 舞台は公園の一角――そこにいきなり一夜にして【パンドラ】の彫刻が出現したという。
 13体あるので、13カ所の公園にいきなり現れたのだ。
 公園は子供達の遊び場でもある。
 昔と違い、不審者もいるから、親も公園にはついてくる。
 子供に付き添っている親たちの目からは少し異様に映っていた。
 何しろ、汚れた子供達の手でベタベタ触っても汚れ一つつかなかったのだ。
 不思議な像として認識されていた。
 大体の人達は近づかない。
 子供達は興味を持ったが、親が近づけさせなかった。
 それは人間としての生存本能からかもしれない。
 得体の知れないものには近寄らない方が良い。