それとも負けていないととるべきなのか?
 負けていないと思える要素としては、【パンドラ】の呪いの成就の比率によるものがある。
 確かに、3体のビスクドールを出してしまったが、その他の【パンドラ】の呪いは全て、シャットアウトしているのだ。
 パンドラの呪いが成就したのは数多の【パンドラ】事件の中の極一部、1パーセントにも満たない確率での成就なのだ。
 だからといって、素直には喜べない。
 パンドラは何度負けても、最終的に13回勝てば良いのだ。
 逆に榮一郎達は完全に防がなくてはならない。
 いつ終わるともわからない長い時をだ。
 元々分が悪過ぎる戦いなのだ。
 それに、【パンドラ】の呪いを防いだとは言っても、その途中で犠牲になった人達は帰って来ない。
 トータルで考えると【パンドラ】事件での被害者は世界で見ると、5桁に届こうとしているのだ。
 それだけの被害を出していながら公になっていないのは【パンドラ】の呪いがいかに強いかという事にもなるのだ。
 13体のビスクドールが揃う前だけで、それだけの被害者を出す力を持つ【パンドラ】が完全な力を得た時、世界が滅ぶという事は本当に現実味を帯びてくるだろう。
 焦燥感にとらわれる一同。
 事態は最悪の方向に向けて少しずつ進んでいた。