その瞳からは涙のようなものがにじんでいるように見える。
 愛や恋などには全く疎(うと)いぴょこたんだが、お別れして寂しいという気持ちはちゃんとあるのだ。
 吟侍は、
「泣くなって──ぴょこたん、永遠の別れってわけじゃないんだからさ」
 と言って励ました。
 背後で見ていた女性陣達もちょっと、もらい泣きしている。
 ちょっと切ない気持ちになったが、吟侍達7名は現界に戻った。

 戻ってみると、クアンスティータ誕生事件からほとんど時間が経っていなかった。
 長く感じられた吟侍達のセレークトゥース・ワールドでの冒険は現界での時間軸ではほとんど一瞬に近い冒険時間に過ぎなかった。
 周りを見渡してみると、まだクアンスティータの誕生の影響で宇宙全体が慌てているのが答えの力で感じ取れた。
 吟侍は、
「ただいま、現界──さて、立て直しますか」
 と言った。
 吟侍のそばには彼とは別口で(クアンスティータ・パスポート・ミニで)現界に戻って来た女性陣達もいた。
 吟侍達は全員、現界用にパワー等を再調整されている。
 さんざん吸収してきた【クティータ地方】での【クティータ】のパワーもない。
 あれらの力は現界においてはかえって邪魔になる事の方が多いのだ。
 今の吟侍達はセレークトゥース・ワールドでの状態よりも遥かに弱い。
 だが、それでいい。
 それでも、この現界においては十分すぎるくらいの力を持って帰って来ているのであるのだから。