まさかの対抗能力に加え、能力浸透度と能力浸透耐久度がどちらも大魔王ゾクズォークの方が遙かに上回っていた。
 それが、現在のエカテリーナの力では不足していた。
 つまり、勝つことが出来ない状態となっていた。
 悔しいが、このままやり続けても勝ち目は無い。
 吟侍との約束もあるので、エカテリーナは退く事を選択した。
 初めから勝つことが目的ではなかった。
 大魔王と戦う事――そこまでが目的だ。
 勝てなかったのはそこまでエカテリーナの力量が届いていなかったという事。
 クアンスティータの所有する宇宙世界の勢力において敗北をいちいち気にしていたらやっていけない。
 とにかく、大魔王と戦ったという記録は残ったのだ。
 大魔王達を倒すのは、彫刻の勇者ジュビアルの役目であって、エカテリーナ達ではない。
 そこはわきまえている。
 物語の一部を体感出来ればそれで良い――エカテリーナの出した結論はそれだった。
 こうして、エカテリーナを中心とした、第一の大魔王ゾクズォーク攻略戦は終了した。
 エカテリーナにはまだ、左腕の大魔王攻略が残っているが、それは、また今度だ。
 【なりきりキャンディー】の効果が切れるまで時間を飛ばして、吟侍達も元通りになった。
 このまま第二の大魔王攻略に行ってもいいのだが、他のメンバーはエカテリーナに大魔王攻略戦の感想等をこれからの参考までに聞きたいので、一旦、落ち着ける場所に移動する事にした。