大幹部達は
「自惚れるな」
「身の程知らずが」
「愚か者が」
「ふざけるな」
 等と口々に反対したが、大魔王ゾクズォークはその重い腰を上げて、
「我に挑みし、無謀なる女戦士よ、名を聞こう」
 と言ってきた。
 どうやら、大魔王ゾクズォークは直々に戦うつもりになったようだ。
 エカテリーナは、
「妾の名はエカテリーナ・シヌィルコじゃ。貴様を倒す強き者の名前をしかと記憶するがよい」
 と言った。
 この勢いのまま、エカテリーナの勝利――とはならなかった。
 さすがに、大魔王を名乗るだけあって、実力は配下とは次元が違っていた。
 エカテリーナの今の実力であるならば、大幹部までは余裕で倒せるだろう。
 だが、大魔王ゾクズォークは全くの別格だった。
 オルオティーナの古き力、【不可能を可能にする力】を持ってしても、大魔王撃破とはならなかった。
 今更ながらに、クアンスティータの勢力の層の厚さを思い知らされた。
 大魔王ゾクズォークは力を創造する力を持っていた。
 それで、エカテリーナの【不可能を可能にする力】に対し、【可能を不可能にする力】を作りだし、対抗してきたのだ。