だが、クアンスティータ誕生が近づくにあたって、強者がどんどん出てきた。
 それらの存在が王杯大会エカテリーナ枠に参加してくれて、彼女は嬉しかった。
 だが、それも彼女の許容値を遙かに上回るクアンスティータの誕生によって、逆の意味で窮屈な思いをしていた。
 自分は所詮、中途半端な存在だと嘆いた。
 だが、恥を忍んでセレークトゥース・ワールドに来て良かった。
 圧倒されっぱなしだが、戦闘を好む彼女が望む相手は腐るほどこの宇宙世界には存在していたからだ。
 そんな彼女の気持ちがわかるからこそ、吟侍は今回、最後の目的地であるレティシア姫のエリアでは彼女が望む大魔王との戦いをして帰ろうと思っていた。
 なので、女王ジンベリの行動は見逃す事にした。
 多少、納得いかないところがあるが、結果で言えばハッピーエンドとなる物語の設定なので、レティシア姫の呪いは受けてもらおうという事になった。
 平和主義でもあるフェンディナは無理に争いの火種を見逃さなくても良いのではないかと反対したが、ここは、現実の世界とは違って物語という設定の元になりたっているエリアだからという事で渋々納得した。
 ヒストリーエリアはセレークトゥース・ワールドの歴史を意味しているエリアでもある。
 つまり、本来、吟侍達が無理矢理そこにある歴史を変えるということもその世の理に反する行為でもあるのだ。
 歴史に介入するからにはそれなりのルールを守る必要がある。
 だが、女王ジンベリがやり過ぎないようにしようという事では意見は一致したので、女王ジンベリを見張っていた。
 だが、それは吟侍達の思惑を大きく外していた。