すると、
「久しいな、男。随分、見違えたじゃないか。あの時の小者感がいくらか消えている」
 と言って出てきた。
 あの時の魔女の1人だ。
 間違いない。
 吟侍は、
「小者と来たか。随分低く見積もられてんな――まぁ、いいや、おいらの名前は芦柄 吟侍。訳あって、このセレークトゥース・ワールドにお邪魔させて貰っているもんだ」
 と名乗った。
 魔女は、
「私の名前はアストリット(Astrid)だ」
 偽者のプリンセスは、
「私の名前は、ヴァレンチナ(Valentina)。私も魔女よ」
 と名乗った。
 魔女アストリットの威圧感は相変わらずだ。
 魔女アストリットほどではないにしても魔女ヴァレンチナの威圧感も魔女アーデルヘイトの威圧感を大きく上回っている。
 威圧感だけでも魔女アーデルヘイトの時の様な楽勝という訳には行かないというのが解った。
 オマケに今回は2名居る。
 2名の魔女による連携で来られたら、それこそ、たまらないだろう。
 吟侍の緊張は更に高まる。