02 魔女との戦闘


 吟侍の呼びかけに魔女の返事はなかった。
 代わりに周りの空間が指し変わる。
 魔女が自分のフィールドに作り替えたのだろう。
 氷で閉ざされた風景から、奇妙な形の岩や木が生い茂る場所へと変わっていった。
 吟侍は、
「もしかして、問答無用ってやつかな……」
 と冷や汗を流した。
 強くなったとは言え、彼の心にはあの時の恐怖心がぬぐい切れていない。
 やがて、異様な景色の中から一つの影が現れる。
 いかにもお姫様という感じの物腰だったが、吟侍には解る。
 偽者だ。
 やはり、そんな簡単に本物には行き着かないようだ。
 立ち去りたいところだが、果たしてすんなり通してくれるかどうか……。
 偽者のプリンセスは、
「何かご用?」
 と聞いてきた。
 吟侍は、
「いや、悪りぃ、人違いだったようだ。このまま帰してくれると助かるんだけどな……」
 と答えた。