今までのフリーアローラであれば、セレークトゥース・ワールドにおいては、能力浸透度が圧倒的に低く、自身の実体化すらままならなかった。
 だが、今のエカテリーナならば、ちゃんとフリーアローラの実体化を出来るようになっている。
 吟侍が使っていたクアンスティータの加護のアイテムの力を使わずに、出せるようになっていた。
 このことがなんと言っても大きい事だと言える。
 エカテリーナは、様子を見ていた魔女ダニエラの方を向き、
「何をしておる?貴様の最期の攻撃、打ってくるがよい」
 と言った。
 魔女ダニエラは、
「バカにするなぁ~」
 と言って、彼女の最大魔力を込めた火球を作り出した。
 この火球はただの火球ではない。
 様々な要素が織り混ざった火球だ。
 現界ではあり得ないダメージもこの火球に当たればいくつも味わう事になる。
 魔女ダニエラはその火球を放った後、消えた。
 時間と距離を飛ばせるこのセレークトゥース・ワールドの環境を利用して、現界であれば別次元にまで逃げたのだ。
 エカテリーナは、
「逃がさぬ」
 と言った。