セレークトゥース・ワールドでは居場所のなさそうな魔女アーデルヘイトくらいのレベルであれば、通用すると判断したからだ。
 その判断は間違っては居なかった。
 例えば、エアポケットマジック――
 この力は、空間の狭間に魔法エネルギーを隠して、そこを通った時に炸裂する技だ。
 エアポケット・ボム、エアポケットサンダー等々応用が利くが、吟侍としては初期の能力で、セレークトゥース・ワールドではまるで役に立たないと思われていた力だ。
 だが、このエアポケットマジックにインフレーションを起こす力を持つ爆発力を込めることも出来るようになっていた。
 明らかに精度も威力も全く違っていた。
 他にもウィークポイントレシピ――
 この力は、弱点の無い存在でも弱点属性を作り出す事が出来るという不死身の力を持っている者を倒す力でもある。
 この力も、セレークトゥース・ワールドにおいては威力を十分発揮出来なかった。
 吟侍のウィークポイントレシピの能力浸透度が、このセレークトゥース・ワールドの住民の平均的な能力浸透耐久度を大きく下回っていたため、効果が得られなかった。
 だが、今はこの魔女アーデルヘイトに対しても効果があった。