吟侍は、
「他当たってもらおうかじゃねぇな、それは……。そんなの誰だって嫌だからな。自分が嫌だと思うことは人にやるなって親御さんから聞かされてねぇか?」
 と言った。
「知らないねぇ、そんな事は」
「おいらの師匠の教えからすっと、あんたは弱ぇよ。本当に強いやつってのはそういう事はしねぇもんだ。あんたの行動があんたが大したことないって言ってるぜ」
「言うじゃないか。だったら、試して見ようかい?」
「クアンスティータもあんたみたいなのはいらねぇだろ。あんたは明らかに不純物だ」
「恐ろしい名前を口にするねぇ。殺されても知らないよ」
「おいらはクアンスティータに許可もらってここに来ているんでね。少しでも爪痕を残したいんだよ」
「おしゃべりはここまでだよ」
「そうだな」
 という言葉のやりとりの後に熾烈なバトルが始まった。
 少なくとも言葉のやりとりはいつもの吟侍のペースだったと言える。
 吟侍は、創作バトルスタイルで新しい戦い方をする事も一時は考えたのだが、この戦いにおいてはそれはやめた。
 新作は封印した。
 吟侍は今まで使った事のあるバトルスタイルだけで戦い、どこまで通用するか、どこまで上がったかを見てみようと思った。