だからこそ派手に動かずに慎重に行動する必要があった。
 このエリアでも何が起きるか解らないからだ。
 最初に行ったシェリル姫のエリアの時にも感じたことなのだが、このセレークトゥース・ワールドは破壊的エネルギーに対して、恐ろしいくらい異常に高い摩擦力、抵抗力を持っている。
 現界であれば、宇宙全体の崩壊をまねきそうなエネルギーを作り出しても、シェリル姫の森の木一本に当たった時にはせいぜいが、枝一本焦がす程度。
 それも極端に早い再生力であっという間に修復する。
 能力効果で極端に再生しにくい要素を盛り込んでいてもその例外にはならなかった。
 外部からの衝撃に恐ろしく強い耐性を持ち、現界での常識が全く通用しない宇宙世界、それがセレークトゥース・ワールドだ。
 恐らくはクアンスティータの所有する宇宙世界はみんなこんな感じなんだろう。
 クアンスティータの宇宙世界自体が吟侍達を余裕で押しつぶすポテンシャルを持っているからこそ、一挙手一投足に気を配っていかなければそれが命取りになる。
 吟侍はラッキーフレンドを使用して、より良いルートを見つけ出そうとした。
 だが、ラッキーフレンドの妖精達からは、
「わかんない、わかんない……」
 という答えが返ってきた。
 幸運を呼び寄せるはずのラッキーフレンドが解らないという答えを出すなど尋常ではないくらいあり得ない事だ。
 だが、現実問題として、解らないという答えを出している以上、ラッキーフレンドは宛にはならない。