ソナタとステラは、
「………………」
「………………」
 声も出なかった。
 紹介された中で、最も低い数値を示していたシェリル姫のエリアだが、だからといって舐めてかかれるほど甘くはなかった。
 気を抜いてかかれば、即死なんてあっという間に訪れるとみんな理解した。
 改めて、スタート地点の町で相談する。
 森に住む化け物を雇うにしても吟侍の所持金は使えない。
 シェリル姫のエリアではこのエリアでしか通じない通貨がある。
 それが、特別な金貨という事になる。
 とにかく、先立つものが何もない状態では話にならないので、吟侍達7名はスタート地点の町でアルバイトをして、ある程度の特別な金貨を稼ぐ事にした。
 化け物を雇えるような特別な金貨を得るには、結構稼がなくてはならない。
 バイトで手に入るのは1時間あたり、特別な銅貨が1枚からせいぜい8枚辺りがやっとだ。
 特別な銅貨10枚で特別な銀貨1枚と同じ価値で、特別な銀貨10枚で特別な金貨1枚と同じ価値だ。
 つまり、特別な金貨1枚を手に入れるためには、特別な銅貨100枚が必要になる。
 もちろん、特別な金貨1枚で雇える化け物などたかが知れている。
 シェリル姫の王国に挑戦出来るようなレベルの化け物を雇えるようになるのは少なくとも十数枚の特別な金貨は必要になるだろう。