「いやぁ~何とかなったな~」
 吟侍はにこっと笑いながら言った。
「何とかなったではない、妾は肝を冷やしたわ」
「私もよ」
「私もです、吟侍さん」
 ホッとしたのか、エカテリーナ、ステラ、フェンディナは矢継ぎ早に、吟侍に対して質問した。
 どうやって助かったのか、いまいち解らなかったからだ。
 吟侍はなるべく解りやすいように説明した。
 とにかく、クアンスティータに対して、悪意や敵意はタブーであるという事。
 誠実な行動をして、許可を得られれば、そんなに怖い存在でもないという事をゆっくりと説明した。
 説明されたが俄には信じられないエカテリーナ達だった。
 だが、信じようが信じまいがあの絶体絶命的な状況から逃げ帰れたのも事実。

「おい、海空、しっかりしろ……大丈夫か?」
 海空を気遣う吟侍。
 クアンスティータに敵意を向けていた海空は放心状態のままだ。
 そのまま、連れてきたが、オルオティーナに消すまでもないと思われていなければ海空はこの場には居なかっただろう。
 それは、クアンスティータの誕生を余計な血で穢したくなかったというオルオティーナの配慮もあったのだろう。
 なんにせよ、最悪の形という結果は回避出来た。
 吟侍達は、そのままゆっくり、ソナタ達の待つ宇宙ステーションまで進むのだった。
 この後の行動をどうするかの話合いにソナタも参加させないと彼女が怒るだろうと考えたからだ。
 出迎えたソナタ達。
「吟侍、どうしちゃったのよ?」
 早速、ソナタが質問した。
 吟侍は、エカテリーナ達に話した事をもう一度説明した。
 ソナタ達の場合はクアンスティータ誕生も解っていなかったので、更に詳しく説明することになった。
 同じ事を二度、説明していく内に、吟侍の頭の方も整理されて来て、これからの方針が見えてきた。
「みんな、聞いてくれ。おいらは、もう一度、セレークトゥース・ワールドに行ってこようと思う」
 と宣言する。