だが、クアンスティータの力を直接、確認出来た――それがなによりの収穫でもあった。
 吟侍はルフォスとティアグラにテストされた時の事を思い出した。
 あの時は、瞬間移動のテストだった。
 瞬間移動に見える状況を一万回繰り返したルフォス。
 吟侍はティアグラにその回数を求められた。
 普通であれば見えたとしても一万回と答えるだろう。
 だが、吟侍は18回と答えた。
 それ以外は、瞬間移動に見せかけたフェイクだったからだ。
 位相空間を取り替えたり、ダミーを作り出したり、とにかく、瞬間移動に見えてそうでないものが多かった。
 吟侍は正解し、クアンスティータへの挑戦権を得た。
 このテストには意味がある。
 それはクアンスティータの力についてだ。
 正確に力の違いを見極める力が無ければ、クアンスティータの力は全てただ、不思議な力と映るだろう。
 だが、本当は違う。
 全く違う力をたくさん、クアンスティータは有しているのだ。
 その違いさえ解らないような存在はクアンスティータに挑む資格は無い。
 吟侍は瞬間移動の回数を正確に言い当てた事により、その資格を得たのだ。