01 クアンスティータ誕生


 クアンスティータが誕生するまでのカウントダウンが進む。
 ……90、89、88、87、86……
 その100秒足らずの間に芦柄 吟侍(あしがら ぎんじ)は出来るだけの事をしようと思った。
 もはや何をしようがクアンスティータ誕生は避けられない。
 だとしたら、クアンスティータ誕生による被害を極力無くす方向で、色々手を打つべきだ――そう判断した。
 答えの力を駆使してクアンスティータ誕生に備える。
 備えあれば憂い無しだ。
 やがて、ニナ・ルベルの腹部がよりいっそう光りを増す。
 殆どの存在が、動きを止める。
 これから産まれてくるクアンスティータへの畏怖が動きを止めさせたのだ。
 足が竦んで動けない――そのような感情がその者達の心を支配する。
 吟侍は答えの力でクアンスティータに対する対抗策を考えている時、今まで未確定だった存在がクアンスティータの誕生と共に確定化する事を知った。
 総全殿堂(そうぜんでんどう)――決して覆ることのない上位24名を指す言葉。
 クアンスティータを第一位とするその存在達が現実のものとして現れる。
 それは、クアースリータよりも強い。
 クアンスティータばかりに注意をはらっていたが、他の総全殿堂が現れても超大問題と化す。
 今まで数多くの№2を自称する者達が現れたが、それは本来、総全殿堂第二位のものである。
 その評価も、クアンスティータ関係は全てひっくるめて第一位という事であるならばの話での№2だ。
 それを考えると今まで居た№2は騙りに過ぎない。
 全てを圧倒していたクアースリータですら総全殿堂には含まれない。
 そう考えると自称№2達の自分こそが№2だという主張は相当におこがましかったと言える。
 総全殿堂も含め、クアンスティータ誕生と共に何もかもが変わる――そんな答えを導き出した。