確かに霊感はある。
 だが、従兄弟の榮一郎程ではない。
 また、祓えと言われても祓い方が解らないのだ。
 これは後で榮一郎に聞くしかないなと思うのだった。
 玲於奈は、
「それはそうと、【黛さん】はないんじゃないの?」
 と言った。
 俊征は意味が解らず、
「え?」
 と聞き返した。
 玲於奈は、
「私は【俊君】で俊君は、【黛さん】なの?なんだかよそよそしいよ。ちょっとショックだな。【玲於奈】とか【玲於奈ちゃん】とかでもいいから名前で呼んでほしいな」
 と言った。
 俊征は、
「そそそ、そんな、滅相もない……」
 と言った。
 自分に、彼女の名前を言う資格がないとでも言いたげだった。
 その慌てる姿を見た玲於奈は、
「ぷっ、なんだかおっかしー。まぁ良いわ。少しずつ、私に慣れてね」
 と言った。
 俊征が緊張しているのが解ったからだ。
 リードするつもりが、完全に彼女にリードされていた。
 また、ダメだったと落ち込む俊征に玲於奈は、
「あの……さ、裾を握ってもいいかな?」
 と照れくさそうに言った。