カラカラと暗幕をかぶせた何かが客席の後ろと左右に運び込まれる。
浩紀はマジックの種か何かだと思った。
パンドラも同じように思っていた。
客席の後ろには榮一郎先輩が。
左側には碓井 栄美(うすい えみ)先輩が。
右側には里村 翔子(さとむら しょうこ)先輩がついた。全員霊感が強い事で有名な先輩だった。

そして、正面には勇治先輩がついて、彼はマジックショーを始めた。

次から次へと不思議な手品を披露する勇治先輩。
楽しい一時だった。
そして、ショーも大詰め、いよいよ、最後の大マジックを残すのみとなった。

「皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか?残すところは最後の大マジック。なんと、美女を土塊に変えるというマジックです」
「おぉー」
「いいぞー」
「川瀬君、彼女、お借りしていいかな?」

客席の後ろにいた榮一郎先輩が浩紀に声をかける。

あぁ、パンドラでマジックをしてくれるんだ…。

そう、思った。