13 パンドラ包囲網

「川瀬君。この前は悪かったね」

榮一郎先輩が再び声をかけた。

浩紀は怪訝顔で見返す。

もはやパンドラ以外誰も信用しないという目つきだった。

「何ですか、なんなんですか?俺、急いでいるんで…」

敵意に満ちた言葉で返す。

「それは悪かったね。実は、この前、変なこと言ったお詫びと言っちゃなんなんだけど、今度、僕の入っているマジックサークルで手品をやるんだ。良かったら、いや、是非、来てくれないか?」
「俺、彼女と暮らしているんで、そんな時間無いです…。いろいろやることがあって…」断ろうとする浩紀。
「なら、その彼女を連れて来ればいいよ。彼女を喜ばせたくないかい?」
「…それなら、考えて見ます」
パンドラが喜ぶなら…と思い、浩紀は参加をするかどうかを彼女に聞いて彼女が参加しても良いと言えばマジックを見ることにした

「マジック?…そうね…面白そうね…。浩紀さんのお知り合いもたくさん来るのだろうし…」
「そうか。じゃあ、先輩に参加するって言うよ」
「ふふふ…楽しみね…」
「そうだね、楽しみだね」
「一人一人、お名前、教えてね、浩紀さんの知り合いは全部知りたいの…」
「あぁ、わかったよ」
パンドラもマジックショーの見学を認めた。