半分、錯乱していた浩紀はとりあえず新聞配達のバイトに出かけた。
一心不乱に働いた。

そして、大学の講義に出て、そのまま帰る気持ちになれず、夜までぶらぶらしてからアパートに戻った。

慌てて戻った。

遺体を部屋に放置したままだったからだ。

このまま誰かに見つかったら自分は犯罪者になってしまう…
そう、思ったからだ…。

そっと自分の部屋に戻ることにして部屋の前に来た。
すると、電気がついていた。
人の気配もする…
マズイ、誰かに見られたんだ…
逃げよう、何処へ?
そう、考えていたとき、ドアが開いて
「お帰りなさい。遅かったね…」
と声がした。
「!!」
浩紀は驚きを隠せなかった。
目の前で自分の帰りを待っていたのは紛れもなく、今朝まで遺体だった女だからだ…

「どうしたの?自分の家でしょ、入って」
女に促されて部屋に入る浩紀。
とまどいを隠せない。
「あ、あの…」
「あぁ、これ、借りちゃった。服が無かったからね。ゴメンね」
女は確かに浩紀のワイシャツを着ていた。
下着は着けていないようだ。
ドキドキする。ムラムラくる。
押し倒してしまいたい…。
よくよく見たらこの女は羽住に似ている…
羽住を更に美しく、更に妖艶にした感じだった…。