7 その名はパンドラ…

「朝だよ、お・き・て!朝だよ~起きなさぁ~い!」

有名女優の声の目覚まし時計で浩紀は起きる。
朝はまだ、早い。夜も明けきっていない。
だが、苦学生である浩紀は新聞配達のバイトに行かなければならなかった。
フッと昨日、石棺を捨てた物置が気になり物置を見に行った。
「うっ…」
浩紀は思わずうなってしまった。
石棺が人がすっぽり入れるくらいまでに大きくなっていた。

辺りにはどす黒い血の様なものがびっしりとついていて物置は半壊していた。

どう見ても石棺が這い出し、物置を内側から破壊したようにしか見えなかった。

薄気味悪い石棺…。
中をそっと覗いてみる。
「!ちょっ…!」
中には女性が入っていた。
裸だ。
長い髪の女が入っていた…
石棺を完全にあけてさわってみると死人のように冷たい。
慌てて石棺のふたを閉めようと思ったが誤って割ってしまった。
これでは、しっかり閉まらない。
あわてて、近くにおいてあったビニールシートにくるんで、女性の遺体と思われるものを二階の自分の部屋に運ぶ。
「落ち着け…落ち着くんだ…とにかく帰って来てからだ。帰って来てから考えよう」
気が動転していて、自分の行動も何をやっているのか理解出来ていなかった。