5 友達

「浩紀ぃ、今日、お前んとこ行っていいか?宴会やろ、宴会!」
「大介(だいすけ)か?無理だよ、俺、金ねぇし、割り勘なんだろ?」
「部屋、貸してくれたらお前はタダでいいよ!」
「マジで?じゃあ、オーケーだ。待ってるわー」
「そうだな、…やな事は忘れちまえ、新しい出会いもある。もしかしたら、お前を好きな物好きな女が近くにいっかもしれねーぜ」
「サンキュー、大介!羽住の事はもう良いんだ…」
「胸貸してやっからよ、でも、俺に惚れんなよ、俺にそっちの趣味はねーからよ」
「俺だってねぇよ。…ありがと…友達って良いな…」
「…何だよ、新たまって…、気持ち悪りぃな…」
「バーカ、何でもねぇよ」
「ちったぁ元気出たか?」
「ああ。出た、出た!」
浩紀の友達の大介が、アパートに来ることになった。大介の彼女の郁美(いくみ)に亮太(りょうた)と可憐(かれん)、恵里香(えりか)も来るらしい。
みんな、苦学生仲間だった。
みんな、地方からやってきて大学のサークルに入って仲良くなった友達だった。

羽住を亡くしてショックを受けている浩紀のために集まってくれるという…

「じゃあ、一時間くらいで、あたしと大介、可憐と亮太が抜けるから、後は恵里香、上手くやってね~」

郁美は恵里香を浩紀をくっつけようと躍起になっていた。

「わかった。ありがとね、郁美」

恵里香はずっと浩紀の事が好きだった。
だけど、浩紀には羽住がいたので、ちょっと尻込みしていた。
郁美達は奪っちゃえばいいのにとか言っていたが、恵里香は浩紀の性格はあんまり押しが強いとかえってどん引きされるとわかっていたから、きっかけがつかめないでいた。

だけど、最大のライバル、羽住はもういない…

これは、チャンスと大介達を巻き込んでずっと練っていた恋の大計画を実行に移すことにしたのだ。