それを無理して、ビースクを八化身の一角に数えるにはそれなりの力を与える必要があった。
 そのため、ビースクが操る人形の1体に対してもオリウァンコの化身体を一つ同化させたのだ。
 つまり、ビースクはビースク本人に加え、彼が操る人形1体もオリウァンコの化身体と同化をしているという事になる。
 化身体2体との戦い――それが、テセウスに与えられた試練だった。
 そのテセウスの力と言えば、7番の化獣ルフォスの宇宙世界で手に入れたモンスターハーレムだ。
 その他にもテセウスが新たに身につけた2つの力──急速な進化をする超越進化と身体を元に戻す逆退化がある。
 その力を駆使して、ビースクと戦う事になる。
 ビースクは大量の人形やぬいぐるみを解き放つ。
 その全てに凶器が握られている。
 こういう手合いの相手はファーブラ・フィクタ星系には割とよく居る。
 対して珍しくない傀儡(かいらい)系能力者と言えた。
「こんなもの……」
 そう言ったテセウスは体術でいなしていく。
 多勢に無勢にとはならなかった。
 いくら大量とは言え、中味はタダの動く人形達だ。
 ここまで死線をくぐり抜けてきたテセウスの力量であれば、なんの事はなかった。
 ビースクは人形やぬいぐるみでは相手にならないと考えたのか引っ込ませた。
 続いて用意したのは同じ人形やぬいぐるみでも大きさは熊ほどもある人形やぬいぐるみ達だった。