バーブルはチャンスとばかりに泡による罠を作り、四方八方を毒の泡でかためてタケルに降り注いだ。
 バーブルは、
「勝ったぁ」
 と叫んだが、毒の海に沈んだタケルは幻だった。
 圧縮天体で蜃気楼に似たものを作りだし、幻影を見せていたのだ。
 タケルは激怒して居なかった。
 いたって冷静だった。
 どうすれば、勝てるか、ひたすら冷静に考えていた。
 自分に対する誹謗中傷は自分の不甲斐なさ故だと受け止めた。
 そして、対に、勝利につながるルートを導きだした。
 蜃気楼で、タケルが怒ったように見せかけ、油断させ、バーブルが勝利を確信した時に出来る一瞬の隙を見逃さなかった。
 伸縮自在の奇剣を使用し、見事、バーブルの首を討ち取った。
 タケルは、
「あんたのお陰で俺は更に上を目指せた。礼を言うぜ」
 と言った。
 敵の力を素直に認めたのだ。
 強敵だったと認めたのだ。