第5の刺客の名前はキリーロフという男だった。
 持っている雰囲気がこれまでの4名よりも大物感漂っていた。
 それは、第5の関所に来る前のジークフリートも察知していた。
 残る4名は強敵だ。
 これまでの様に、スピア・クラウドで作り出した槍による単調な攻撃では勝てないかも知れないと感じていた。
 今こそ、新たに身につけた力を使う時だと判断した。
 スピア・クラウド以外のメインとなるジークフリートの新たな力――
 それは、能力預金(のうりょくよきん)という力だった。
 この力は能力を貯めておく力となる。
 お金に当たるのはジークフリート自身の特別なスキルとなる。
 ジークフリートのスキルが一定量、貯まったら、そのスキル量に値する能力をまるで、貯金を下ろすかのように使う事が出来る。
 特別なスキルが貯まらないと貯蓄している能力は下ろせないし、下ろしてしまった能力を使ってしまったら、その分、特別なスキルは減る事になり、また、貯蓄して行かなければならない。
 これは、特別なスキル――スペシャルスキルが無いと話にならないので、ジークフリートはゼルトザームとの修業ではこのスペシャルスキルを貯蓄する事に力を注いだ。
 貯蓄している能力は特別に、ゼルトザームによって、ジークフリートの身体に入れておいてもらったものだ。
 ジークフリートは自身の身体に貯蓄してもらっている能力の中から一つを選び、スペシャルスキルを担保に下ろす。
 もちろん、使えるのは一回ずつだ。