第4の刺客の名前はオッケヘムという男だった。
 オッケヘムの力は、記憶の改ざんだ。
 オッケヘムは味方だと認識させてから背後でブッスリとナイフなどで突き刺すようなやり方を得意とした姑息な男だ。
 正に、8番の化獣オリウァンコの配下としてはふさわしい男と言えよう。
 記憶の改ざんは視線を合わせる事で完了する。
 この能力が効く効かないは、能力浸透度(のうりょくしんとうど)と能力浸透耐久度(のうりょくしんとうたいきゅうど)が適用されるだろう。
 オッケヘムの能力浸透度がジークフリートの能力浸透耐久度を上回れば、ジークフリートの記憶は改ざんされる。
 逆に、オッケヘムの能力浸透度がジークフリートの能力浸透耐久度を下回れば、ジークフリートには効果はないだろう。
 だが、少なくとも、オッケヘムはオリウァンコに選抜されたメンバーの1人である。
 オッケヘムの能力浸透度は結構、高いと見て良いだろう。
 だが、これも能力を披露する前に結着が着くことになる。
 出会い頭にジークフリートはチュレンヌ戦で振ってきた槍をオッケヘムに向かって投げていた。
 こうして、またしてもせっかちに危ない戦いを救われたのだった。
 せっかちであるという事は良いことばかりではない。
 時には失敗してしまう事もある。
 だが、今回の戦いにおいてはじっくりと行っていたら、逆にやられていただろうと思える事も多かった。
 ジークフリートが戦っている場所は相手を騙したり誘惑したりする敵が多かったが、せっかちな彼を相手にするのは相性が悪いと言えた。