トルムドアは、
「えっへん」
 と鼻高々だったが、トルムドアにその三段階目がなんなのか尋ねると、トルムドアは困った表情を浮かべた。
 実は、知らないのだ。
 美架は出来ると断言したのだが、トルムドア自身はそれがなんなのか解らないのだった。
 トルムドアは、美架に答えを求めるような表情を見せた。
 美架はトルムドアに対して失礼な事をしたと思って謝罪し、説明をした。
 それによると、三段階目の【奉崇歌】は光速を超える伝わり方をするというものだった。
 【奉崇歌】も歌――つまり、音である以上、光の速さには敵わない。
 つまり、相手が光速以上で逃げ続ければ【奉崇歌】は届かないという弱点がある。
 だが、トルムドアの力を持ってすれば、その【奉崇歌】に光速以上の伝達力を持たせる事も可能だというのだ。
 また、音が伝わる範囲も宇宙世界全体にまで伝える事も可能だという。
 音も超大音響にするのではなく、どの距離でも均等に心地よい音色にしてだ。
 つまり、これは人間の力ではまず、不可能な能力という事になる。
 トルムドアは知らなかっただけで、知れば使えるはずなのだ。
 ちなみに、この【奉崇歌】は四段階目以降もあるという。
 それだけ、途方もない力だった。