虜にしている怪物達の事はテセウス自身は常に感謝の気持ちで接している。
 怪物の彼女達が居るからこそ、テセウスは今まで勝って来れたのだ。
 その怪物達に対して、テセウス自身が進化する時に味わう激痛を与えるという事はためらわれたのだ。
 自分自身であれば、その激痛にも耐えられる。
 だが、自分のためにつくしてくれる怪物達にその激痛は――
 そこがためらわれた理由だった。
 だが、テセウスのためであるというのであれば、怪物達は喜んでその進化を受け入れるだろう。
 全ては、テセウスの気持ち次第だった。
 だが、強くなるためには避けては通れない事でもある。
 テセウスが選択したのは痛みを分け合うという事だった。
 進化させる怪物と感覚を共有し、進化による苦痛を半分に分け合う――
 それが、テセウスが怪物達に示す、誠意だった。
 痛いのは自分も一緒だ。
 だから、耐えてくれ。
 心では涙を流しながら、テセウスは怪物を進化させた。
 進化させた怪物はテセウスのそんな優しさに答えるかのように、ガロッドを瞬殺した。
 続く第七の刺客の名前は、フォルセルという男だ。
 フォルセルの力は、幻を作り出す能力だ。
 幻影術というやつだ。