名前くらいならば、吟侍の答えの力でさぐり出す事は可能だが、答えの力は封印しているので、あえて尋ねた。
 女の一人が答える。
「私は出席番号1番のファラ、こっちは0番のファル。共に、元ルックマン教授の教え子だった者です」
 二人をよく見ると少し似ている。
 双子という事はないだろうが、姉妹か、親戚関係にあるのではないかと言う印象はあった。
 それを察したのか、ファラが、
「私を元に作り出された生命体、それがファルです。元々はクローンのようなものだけど、それぞれが得た力の影響で、あまり似ていない容姿に代わっていきました。だから親戚でも姉妹でもないです。元は同じ命……」
 と言った。
 吟侍は戦うつもりでいたが、どうも、この二人からは戦闘の意思が感じられなかった。
 ルックマン教授の痕跡を追う者は敵だという意思表示を示していたこれまでの教え子達と明らかに違っている。
 これではフェンディナへの課題、二人を生かして倒すというのは容易に出来そうだった。
 敗北イコール自らの死を選ぶという感じがしない。
 戦闘の意思が無いという事は何かあるのかと吟侍は尋ねてみた。
 すると、ファラはルックマン教授とのやりとりを話して聞かせていた。