ただならぬ気配に動揺しているカミーロとクェスをなだめようとその声は話始めた。
「怯える必要はない。なにも捕って食いやしないさ――俺の名前はフランツ・グリューナーって言って、現界の出身者さ」
 フランツ・グリューナー――その名前を聞いて、カミーロは現界の昔話を思い出す。
 確か、大聖人とも大悪党とも呼ばれる偉人で、残した遺産は、後の世に多大な影響を及ぼしたとされる人物だ。
 既に故人とされているが、現界の長い歴史において、人間の身で最も頂点に近づいたと呼ばれている伝説の人間の事を指している。
 フランツは、数々のアイテムを残している。
 現在の現界における様々な強力なアイテムの殆どは彼が残したものを発展させたものとまで言われていた。
 そんな歴史上の人物がこんな所で何を?
 カミーロは素直に聞いて見た。
 フランツは、クアンスティータという名前に触れて、クアンスティータを追うようになったらしい。
 色々あり、偽クアンスティータに追われた事もあったらしい。
 その時、彼は、【よそものの弟子】であるガラバート・バラガに救われたらしい。
 ガラバートの取りなしで、命を救われたものの、クアンスティータ誕生の宇宙世界となる現界から追放されて、この名も無き宇宙世界にやってきたという。
 その後、この宇宙世界で様々な経験を経て、カミーロからガラバートの気配を感じ取る様なもの凄い感覚も手に入れたらしい。
 結果、この宇宙世界の存在は殆ど死に絶えたらしいが、それでも、フランツは生き残る事が出来たようだ。
 フランツは、カミーロにガラバートから聞いた知識を話して聞かせた。