すると、森の方は慌てたかのように、俺に合わせて木が動いているのが解った。
 そう――この森は動いていたのだ。
 歩いていたから解らなかったが、土地ごと、動き出していた。
 この森は生きている。
 大きな生命体だった。
 俺は、降魔法(こうまほう)を使い、地面に向かって攻撃した。
「ぎゃぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
 という声が響き、森が一部消失した。
 消失した部分を見ると、かなりの面積だった。
 これだけ大きな何かが俺をつけねらっていたのかとゾッとなった。
 だが、この程度であれば、神や悪魔ならば、どうという事はないだろう。
 他にも何かあるのではないかと俺は推測した。
 それまで居た森が消失したので、辺りは何もない荒れ地が広がっていた。
 見ると、すぐ近くにあると思われた屋敷が見あたらず、遠くにそれらしきものが見えた。
 やはり、何かある。
 あの屋敷はどこかおかしい。